DSIpro II /III

Meadeから、DSIproに続き、DSI pro IIおよびIIIが発売になっています。
DSIproに比べサイズの大きなチップが使われています。


DSIpro IIのスペック
DSIpro IIIのスペック

チップが大きいと視野の広いので、目的天体の導入が楽である、比較星が取りやすい等メリットがあります。
一般の冷却CCDと比べると、冷却が無い、シャッターがついていないというデメリットがあります。
ただし、価格が高くなっていますので、同じようなスペックの冷却CCDカメラとどちらがよいかと考えると考えることになります。
ただし、価格は同様のチップを使った冷却CCDカメラよりは安いです。


シャッターが無いのは、ダークフレームを撮影するときに不便です。
フィルターホイールをつけるなら、1箇所を塞いでキャップ代わりというのもよいかも知れません。
フィルターフォイール(例えば、ATiKのManual Filter Wheel)をつけるなら付属のフィルタースライド枠は要らないのでAdapter Plate for DSI Pro and DSI Pro II, Low Profile with T-threads and 1.25" Filter Threadsのようものと交換したほうが使い勝手がよいかも知れません。


DSIpro IIとminiBORG60による画像と、観測例をあげておきます。

M42 DSIproII H-alpha
DSIpro II moon
DSIproII Y Sex

ただし、DSI pro II/IIIは、ピクセルサイズが小さくなった関係で、16ビットのA/Dコンバータを持ちながら、16ビットになる手前で、飽和してしまいます。
なお、CCDチップのピクセルサイズが小さく、fullwell capacityが小さいので、撮影の際に、飽和に気をつける必要がありそうです。
何カウントで飽和するかは、gainの設定で変わるようです。
測光目的で使うときなどには注意が必要です。

DSIproIII liniarity
DSIproII liniarity